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湿式部分研磨
現場で行うダイヤモンド研磨
ここでの湿式部分研磨とは、墓地現場で水を使いながら専用のダイヤモンドパッドで注水式ハンドポリッシャー等の手持ち工具を用い研磨、あるいは専用のダイヤモンドシートで手で研磨する事です。
長期経年による汚れや劣化した墓石を綺麗にするには、いったん墓地から外し工場等で研磨機で磨き直し、彫刻箇所等は再ブラストし直せば一番綺麗に仕上がります。石種によっては殆ど新品のように蘇り、これに勝るものはありません。
しかしながら予算やコスト、物理的な理由等からそうは出来ない場合は、墓地現場にてクリーニングすることも多くなってきています。
現場のクリーニングにおいて、長期年数を経過した墓石等は各天端の石肌が荒れ艶が落ちていることも少なくなく、また小傷等も在る場合は現場で艶を戻したり傷を取り除いたりする必要があります。場合によってはバフ磨きも必要になるでしょう。汚れ除去だけで終えてしまうと、荒れた箇所からさらに雨水を吸い易くなり劣化が進み易くなります。コーティング前提のクリーニングであれば艶を戻しておくことはより重要です。乾式よりも水を使った湿式の方がより艶の仕上りが良くなり、黒御影石であれば尚更です。
また数十年に及ぶ水垢等、洗剤で除去できない表面の汚れ等はダイヤモンド研磨での除去が効果的且つ効率的に働くことが多く、水鉢・蓮華・スリン等の曲面や砥石が使用できない箇所等もダイヤモンドシートによる手磨きが有効に働きます。
元々墓石石材の加工がダイヤモンド研磨で仕上げていることを考えれば、クリーニング過程においてもダイヤモンドを用いた湿式部分研磨は必須な作業技術です。
マイストーンの研磨アイテム
マイストーンの研磨アイテムは、現場でいかに最適に研磨できるかを求め開発された専用アイテムです。工場で十分な水量と時間をかけ研磨するような環境ではなく、限られた水量・時間の下で使用しなければならないため特別仕様のアイテム類になっています。
手持ち工具用研磨パッド
ハンドポリッシャーに使用するレジンダイヤのパッドは少ない水量(回転数1,200min-1程)でも使えるよう最高のキレを求め、ダイヤの量も通常の5倍レベルにしています。ダイヤを増やすだけではなくダイヤが勝ちすぎないようボンド(結合材)も絶妙な配合にて専用に作られています。また黒御影石でバフを使用できない、使用せずとも仕上りが近づくよう#6000の番手も設定しており、最終のツヤ仕上げに大きく影響するツヤ下と言われる#1500→#3000も通常アイテムとの差は歴然で、決して熟練者でなくても確かな仕上がりが可能な仕様になっています。
手磨き用研磨シート
手で研磨する御影石専用のダイヤモンドシートは、水を使って手で軽く擦る程度の動きで研磨できるようなダイヤの量とボンドになっており、曲面でも使用できるよう2mm程の薄さになっています。専用のホルダーにセットすれば平面も手で磨けます。本磨き加工されていない水鉢等にも使用できるよう#80から設定しており、上は#6000まで設定されています。